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■■□■■  物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃   □
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□■■    2011/1/20 NO.425            □□■
■■     『100年続く企業を目指す』誠実こそ最大戦略   □□■□
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■東京商工リサーチのデータ分析によると、今年2011年に創業100周年以
上となる長寿命企業は673社もあるらしい。100年に一度の大不況をものと
もせずにゴーイング・コンサーンとなる見事さには学ぶべき事がある。

●和歌山の駿河屋550周年、東京松坂屋450年、福岡井上喜350年、京都
堀金箔粉300年、山形杵屋200年、大阪蝶理150年、東京出光興産100
だそうである。100周年はさらに図書印刷、日本新薬、名村造船、パロマ工業
と続き、まんざら個人資産会社だけではないことに気づく。

●長寿の秘訣は人の生き方と通じるものがある。漫然と生活していたのでは、徐
々に友が失われ、頑なに医師の指導を受け入れなければ、見放される。
企業では強い理念と欲を持たない適切な意思決定、地域や協調者との関係性を良
好に保ち、自社の強みを磨き上げていることに尽きるであろう。何より顧客や競
合とのむやみな競争や売り込みをしていては飽きられる。

誠実着実確実に為すべき事だけに徹底した、正義の事業こそが正攻法だ。

●企業の有り様は経営者の思想も事業の理念も、あちこちに現れている。台所事
情と見なす物流現場などには、いっそう顕著だ。商品を大事にしているか、顧客
の支持を大切に思うか、従業員は継続を重視しているか、そして仕事に喜びと満
足を持とうとしているか。報酬や待遇は二の次になっているかどうか。

不平不満をどのように押さえ込んでいるかは、企業の理念と経営者の姿勢にあり、
決して優れた環境や待遇でなくとも、笑顔と優しさに溢れている職場や物流は確
かに存在する。

●『天は自ら助ける者だけを助ける』という諺どおりに、謙虚さが漂う組織が確
かにある。人をうらやまずに自らの進歩だけを願う姿勢がある。職場を丁寧に扱
う倉庫もある。顧客の悪口を言わない風土がある。常に3度の反省を繰り返して
いる職場がある。世間はどうか、自社はどうか、自分はどうか、と。

●効率化という省エネ、省努力を否定はしないが、省くこと=手を抜くことにつ
ながることの境界線は曖昧だ。主観に頼れば易きに流れ、それが当たり前になる
そして、間に合わず、追いつかずにさらに手を抜くことを覚えてしまう。

合理化は意味が変わってきた、ムダの定義もさらに複雑になってきた。成長進化
が量だけなく、質や密度であることを忘れるとひどいことになってきたのに。
企業の平均寿命は30年程度であり、自分の卒業と共に継続していることが珍し
い。大企業はリスク分散の科学があるから、比較的長らえるがそれでも突然死が
あり、今は統合吸収の延命措置が施されている。

●寿命を長らえることの意味は、別の指標から見れば違うかも知れないが、自分
が卒業して母校がなくなることの寂しさは人生に傷が残る。心の痛みともなる。
100年決意を新たにするなら、効率化とは違う改良の道が残されている。業績
とは無縁の為すべき事が多くあり、しかもさほどの苦労を必要とはしない。

忘れていたことを思い出し、やるべき事を決意して取り組む。職場を磨き、人を
大切に思い、顧客に感謝の念を抱きながら、ひたすらに日々を過ごして行けば、
道を誤ることもなかろう。

●上を目指し、さらにと上ってゆくことばかりを願っていても叶わないこともあ
るが、心を込めた丁寧な行動は人生を変えるし、職場も変わる。小さな決意を持
ち続けることが長寿の秘訣とも言う。

100年続く企業も現場もある。目指してゆくことを新年に誓いたいものだ。


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