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■■□■■  物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃   □
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□■■    2011/12/5 NO.456              □□■
■■     『事業継続は100年目指す』復活のためのBCP  □□■□
■      物流改善のヒントhttp://avance-tokyo.com    □□■□□
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■大災害で失われた多くの魂と被害に遭われたみなさまへお見舞い致します。
そして全力で奮闘している全国の物流マンに深い敬意と感謝を致します。
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★今週水曜★12/7(水)15:00〜後楽園富士通マーケティング BCPセミナー
『物流におけるリスクマネジメント震災からの教訓と事例』

★あらゆるリスクに備えたBCP策定手法
リソース喪失シミュレーションと具体的対策、物流から見たリスクマネジメント

異なるアプローチによるBCP策定、具体的な対策についての手法を御紹介します。
1.アメリカFEMA(危機管理庁)にあるBCPモデル(安否確認とサバイバル)
2.災害やリスク想定からリソース喪失50%のケース計画
3.みんなのBCPを集めて、業務再開を目指す
4.安否確認、スピーディーな復旧の次に考えること
5.スペア、バックアップ、代替リソース(要員、器材、設備、システム)確保

http://www.fjm.fujitsu.com/solution/seminar/2011/tokyo/111207bcp.html
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●東日本大震災では、PRAY FOR JAPAN 世界中の祈りが、善意が、
支援の志が日本に届いた。最悪の地震と津波被害に世界はひとつとなって、人類
の課題として取り組んでいた。助け合うこと、救いあうこと、命は地球よりも重
たいことを目の当たりにしながら、日本政府は世界を裏切ってきた。

福島原発事故はレベル7という、地球汚染の危機を招いてしまった。それを非難
するのが当然なのに、責任を追及して、莫大な賠償を要求しても仕方がないのに、
世界はじっと待っている。

日本の経験を生かすために待っているのに、報道も報告も再発防止策もウソまみ
れだった。放射能汚染物質は太平洋を越えて、世界の海に広がってしまった。海
洋資源に安全はもうなくなっていると言える。それでも、日本を攻撃する気配は
どこにもない。世界に大きな借りを作ってしまったのだ。次の世代に夢ではなく、
悪夢を残してしまった。

●世界は沈黙している。日本のこれからを待っているのだ。汚した地球を取り戻
すために、世界の英知を束ねる責任は日本にある。医療、化学、詳細な研究、再
発予防の技術や指針を待っているのだ。

産業界はすでに先に行ってしまった。日本のお家芸であった自動車や家電、デジ
タル機器は、アジアに敗れ、北米に遅れ、欧州に先行されている。
 震災前から始まっていた産業転換が、世界ではすでに進み始めている。取得で
はなく利用、購入ではなく、使用。保有ではなく共有、資産ではなく消費。

脱工業、脱生産、脱消費がどんどん進行している。豊かさは消費ではなく、幸福
は蓄積ではない。そんなライフスタイルが世界中で始まっている。

●グローバリズムとは、心理学だと喝破したのはドラッカーだった。中国では自
動車は写真で見る憧れだったものを、保有と消費が可能と思うようになった。欲
望が世界中を駆け巡り、足りないならば、奪おうとするだろう。自動車が走れば
ガソリンが、エネルギーが不足して、再び紛争が当然の心理となるだろう。

石油資源は2000年に開発ピークを迎えた。ハバード・ピーク理論は正解で、
これから発掘生産性はどんどん下がってゆく。アジアの自動車がガソリンを消費
するなら、ピークからの低減に歯止めは利かず、新たな資源強奪紛争が起きるだ
ろう。

●しかし、その気配はない。奪えば足りず、分ければ余る。資源紛争に決着はつ
かないからだ。限られた地球資源を爆発する人口で分け合うなら、生産も消費も
よりエネルギーを抑えなければならない。エネルギーが必要ならば、生存以外に
は回らなくなることが明らかで、世界は消費を抑えようとする。幸福は消費では
なく、自然やエネルギーとの共存であることを宗教が、哲学が、文化が証明して
いる。

●日本だけがいまだに生産と消費と蓄積を目論むなら、日本の再生を世界は待た
ない。

物流の役割は備蓄や消費ではなく、必要なものを届け、利用させ、そして回収し
て次へ回す分配と再分配を繰り返すことになる。一層のち密さで幸福を届けるこ
とが使命になるだろう。医療教育観光の産業で、これが求められる。効率的な活
動ではなく、人類幸福への使命でなければならない。

経済的合理性から、資源やエネルギーの公平分配を満たすための活動に変わらな
ければならない。無駄は許されず、差別化も不要だ。協調と共同、GNPではな
くエネルギー消費量で国家の尊敬を集めるだろう。一人当たりエネルギーの消費
抑制が、世界に再び日本を注目させる契機となるだろう。福島のウソは取り返せ
ないが、人類へのウソは償わなければならない。


●汚染物質の回収と地球資源との共存に、これからの日本の技術と努力を世界は
見ている。クライシスを乗り越え、新たなステージは価値観も文化も、今までの
常識さえも変わったことに気づかねばならない。競争の時代は遠くに去って、協
調と共存が求められるのだ。ならば、自社をどうやって100年続く企業に育て
るか。経営者か、従業員か、社風か、マーケットか。正しいことを、着実に続け
なければ、100年の風雪は厳しい。一時の力や目論見や抜け駆けが続くとは思
えないだろう。正攻法こそが求められている。

●利益の追求ではなく、従業員や地域への貢献と事業の継続こそが必要であり、
四半期決算のために数字を繕うのは目的ではないはずだ。企業の成長は一人当た
り付加価値額で測らねばリストラや早期退職で数字を作ることに執着する。

ゴーイングコンサーンには、悩ましい問題と課題が続々と押し寄せる意味もある。

事業を止めずに継続させるにはBCPが必要だが、その計画の中には操業率だけ
を目指すなら、すでに手遅れである。100年続き、1000年を超える先輩企
業には数万社の事例があり、すべて「企業は人なり」と記されている。

人だけが仕様を超えた能力を発揮して、どうしようもない天変地異の災害にも乗
り越える力をみなぎらせているのだ。そこには機械に使われ、システムの中でし
か思考も行動もできない人材はいない。

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★日刊工業新聞 『物流リスクマネジメント』¥2100
http://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00002297

東日本大震災の事件を経験して、私たちは次の世代に何を遺さねばならないでし
ょうか。災害は忘れた頃にやってくる、という現実を受けて、ビジネスマンや事
業の継続を続けるためには、100年以上の企業が数万社もある反面、災害を契
機に事業停止や廃止となる企業がありました。

救急医療や人命救済に物流マンの役割も高く評価された、今回の事件を通して、
物流が持っている強さと意義を整理しました。

いざというときには、自分で守り、遺すための『みんなのBCP』を考え出しま
した。自然災害のデパートのようなアメリカでのFEMA(危機管理庁)や東北
企業の取材も含めて、180ページに一気に仕上げています。

★日刊工業新聞 『物流改善Q&A100』 ¥2310
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■発行者 株式会社アバンセ 花房陵   http://www.avance-tokyo.com
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