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■■□■■  物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃  □
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□■■    2012/1/25 NO.461          □□■
■■     『3年目の心変わり』5年目の破局を予防する    □□■□
■      物流改善ヒントhttp://avance-tokyo.com    □□■□□
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■昨年大災害で失われた多くの魂と被害に遭われたみなさまへお見舞い致します。
そして今も全力で奮闘している全国の物流マンに深い敬意と感謝を致します。
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物流をアウトソーシングしているなら、ビジネスは永遠に続くと考えたい。けれ
ども、人間関係と同じようにビジネスには出会いと別れがある。経験的に5年の
破局というのが多いようだ。それはなぜか、どうすれば破局を防げるか、・・・

●輸送や作業の物流委託契約は、1年とか2年の自動更新になっている事が多い
が、解約もまた自由にできるようになっている。予告期間は多くて半年。すると
年度契約が多いから、4月更新、解約予告は既に覚悟している事がある。去年の
秋に予告が無ければ、今年の正月は安泰だが、春の解約宣言は大丈夫か。

●業務委託契約だから、物流の仕事はすべて契約に従い、仕様の点検を受けて請
求書通の支払いが確定しているはずだ。しかし、本来は請求の前に検収という手
続きが必要で、「今月の仕事は要望通りだったか」という点検が入る。

物販や交換ではないので、サービス特有の評価に基づく清算が基本になる。
「ちゃんとやったか、ちゃんと出来たか」というのが検収の基本であって、ミス
や事故がつきものの物流では、請求の前に評価点検を受けておかないと、減額や
弁償でもめる事になる。

●小さな行き違いが重なると、担当者同士の心変わりが始まり、毎月の業務報告
にケチがつき始める。「ミスがある、けれども改善されない」という些細な事件
をきっかけにして、「改善提案や業務品質の安定ができていない」という評判が
委託先の社内に広まり、「改めて別事業者の提案を受けたらどうか?」などとい
う動きが始まるのが、3年目の春なのだ。

ビジネス契約では3年目の心変わり、5年目の破局というのが、本当に多い。

●あなたの職場ではどうか? 同じように経験や雰囲気は無いだろうか。
人生においてはマイカー、マイホームの重要性が薄れては来ているが、マイ結婚
は最大のイベントだ。けれども、夢高鳴る結婚の裏には離婚も多くなって、こち
らの経験者は「こんなに辛く、疲れて、やるせない」経験は無かった、と言う。

ビジネスの別れも同じように、辛く疲れてやるせないだろう。なんとしても防ぐ
ようにしておきたい。・・・仕方なかった、と言えるまでは努力が必要だ。

●業務委託契約に違反するような大事故、契約不履行なら、即時解約となるが、
自動更新したくない気分はどこから生まれるだろうか。
案外、互いのコミュニケーション不足や行き違いが多いのが、残念な理由なのだ

言った言わない、やったやらない、頼りない、信用できない、将来性がない、な
どと、人間関係そのものの話題がきっかけになる。
提案書の料金計算やしくみの改善などは、誰がやっても似たようなものになるだ
ろう。大掛かりな移転や増築、倉庫拠点の統廃合などを、既存の物流事業者が提
案するはずもない。という、思い込みは案外多いようだ。

委託側の成長や低迷、事業転換や組織改編に伴って、物流構造や流通の構造は大
きく「変わる」。荷主は毎年変えることに必死だ。生産や調達のチャネル変更、
販売組織やルートの変更も毎年仕掛けている。だから、物流の仕事も本当は毎年
変わるのが常なのだ。その事を忘れていると、突然嫌われる事になる。

●数えて運んでこなす物流には、経験が重要だが、荷主の変化を見る目は経験が
災いとなる。「製造業は国内生産を諦めなければならない時代になった」という
のが、最近の話題だが製造物流業者はそれに備えているだろうか。

「昨年対比で販売額が戻る事は無かった」という流通業の物流は、これに備えた
体制やしくみの変更を仕掛けて来ただろうか。
つまりは、荷主を見るのではなく、荷主の業界、マクロの経済指標、日本の動向
と新規参入の脅威を正しく怖がらないと、「変わる」ことが出来ないのだ。

●むやみに恐れる必要は無いが、あまりに楽観的だと3年目の春は怖い。
深く静かに感情は隠され、4年目に解約予告がドライに打ち出されて破局となる。
顧客満足とは値下げや言いなりになる事ではない。

荷主の業界や世間を知って、顧客が驚くような提案やサービスの提供を打ち出さ
なければ、心変わりは必ずある。

●受注代行、営業同行、データ分析と新商品企画の提案、物流構造の分析と拠点
の統廃合や移転計画に触れないことはできない。一直線に成長する荷主など、ど
この業界にも存在しないからだ。
荷主業界の変化を知って、物流の変化を提案する。しかも、笑顔で驚かれるよう
なアイデアが必要だ。「そんなことまで、考えてくれたんだ!」それが無ければ
夫婦が離婚を考えるように、ビジネスの別れもまたあちこちで起きる。

サプライズ というコミュニケーションの秘訣を知るべきなのだ。

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