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■■□■■ 物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃ □
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□■■ 2012/3/15 NO.466 □□■
■■ 『これくらいならできるBCP』辛いけど最悪の事態 □□■□
■ 物流改善ヒントhttp://avance-tokyo.com □□■□□
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■昨年大災害で失われた多くの魂と被害に遭われたみなさまへお見舞い致します。
そして今も全力で奮闘している全国の物流マンに深い敬意と感謝を致します。
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物流塾10周年講演にご参加いただいたみなさま、貴重な機会をいただき感謝い
たします。ご案内は時間不足、切り分け失敗で散々なできでした。スミマセン。
もう一度、日本のこれから、再生日本の産業政策と物流の役割を整理し直します
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★★★★★物流塾開講10周年、120回目の講演を花房が担当★★★★★
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●東日本大震災の1年を振り返り、天皇陛下のご執念とも言える鎮魂のお言葉と
世界に向けた感謝の誓いに気持ちを新たにされた方も多かったでしょう。
『日本のために祈ろう』と世界が心を寄せてくれたのに、我々は応えることがで
きているのか、復興という作業と辛い経験を分析して、世界に共有化できること
は何かを考えた一年だったかどうか、心穏やかに反省したい。
●さて、産業界では引き続いている余震やインフルの脅威に、事業の継続対策が
重要だと思うけれども、上場企業では8割、その他では半分の経営者しかBCP
への取り組みができていないというアンケートが公開されている。
システムのバックアップやデータのクラウド化は、取り組みやすい作業としては
進んでいるものの、肝心の製品サービスのサプライチェインやバックアップ工場
や在庫の備蓄計画には及び腰だという。
●業務の多忙さやBCP専任プロジェクトの任命ができないという事情は分かる
が、生産現場や物流拠点での従業員安全対策には何よりも優先して欲しいと願う
のは、口には出さないけれども企業ロイヤリティに直接影響する。
『この会社は、私の命や安全を本当に尊重してくれているのか?』
ヒトが死なない国をつくり、会社を作ることがどうして忙しさや経営の都合で後
送りされてしまうのだろう。企業は孫子の代まで継続するための経営理念や社会
貢献のシナリオがあるのなら、100年の継続を目指すべきだし、想定外の事故
や災害にも打ち勝てるしくみと制度を取り入れなければならない。
●とはいえ、産業界でのBCP策定は、根本的に作り方やガイドラインが間違っ
ていると私は思う。初めに地震、次に火事、そしてインフルエンザにデータ漏洩
そして、テロ爆発企業内犯罪、または洪水、台風、などと企業継続の阻害要因を
どれほどあげて行ってもきりがない。
初めに簡単なBCPを策定し、次にリスク想定を行い、・・・・このアプローチ
は完全なる誤りだ。リスクをすべて想定して、個別対策を構想するなどとは、神
のみぞ知る技に近い。
●私は東日本大震災の直後から現地に取材し、経営者や現場の責任者と語り合っ
た。何を準備しておけば良かったのか、経験として何を遺すのか。
本当に必要な備えとは何だったのか。質問は辛く、回答も辛い。取材などほとん
ど役に立たなかった。
それほどの衝撃が私たちには試練だったからだ。自然災害の事例はアメリカに多
くある。BCPのモデルはきっとアメリカにあるはずと、探し出したのがFEM
A(連邦危機管理局)の膨大な資料であり、啓蒙の思想である。
メッセージは単純で、いかなる危機や災害があっても人命を優先して、遺された
人材によって地域と産業、企業と職場を復活させるためのノウハウはあまりない。
災害対策の組織作りや必要な器材の在処の記録をつけることを指導している。
●自分自身が「最悪の事態」となって、家族や職場の仲間たちと連絡が取れなく
なったとき、<その時にはどうすればよいのか、を自分で作り上げておく事>が
できるすべてではないか。
つまりは、リスクや被害を想定するのではなく、その結果として自分を含めた活
動資源の喪失を覚悟することから始まるのが、FEMAの教訓と言える。
そこで私は<みんなのBCP>というフォームを作って紹介した。
ひとり一人が、家族や職場の仲間へのメッセージなのだ。それがあれば、バック
アップも代打も身代わりにもなる。
●BCPは企業の存続とはいえ、仕事に従事している個人の問題と捉える必要が
ある。それぞれが引継ぎのメッセージとフォームを揃えておけば、あとは物流が
事業の再開を果たしてくれるだろう。
物流のリスクマネジメントとは、物流活動が生き残れるための必須要素であり、
みんなのBCPなら、皆で作ればよい。これくらいなら職業人たる覚悟で進める
ことができるだろう。
ガイドラインや教科書に従ったBCPの策定方法を断固として否定したい。
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