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■■□■■ 物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃ □
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□■■ 2012/4/5 NO.468 □□■
■■ 『反対・賛成、原発の行方』知るべき事実、背景、実態□□■□
■ 物流改善ヒントhttp://avance-tokyo.com □□■□□
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■昨年大災害で失われた多くの魂と被害に遭われたみなさまへお見舞い致します。
そして今も全力で奮闘している全国の物流マンに深い敬意と感謝を致します。
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政治と経済は両輪だけれど、たった今は別々に思考している。選挙と納税・規制
が様々なビームを出しているから、意思決定できないでいる。消費税は悪か善か、
原発は安全か危険か、止めたら電力が、雇用や職場が不安定となる。さて?
物流マンならずともお父さんは子どもに聞かれ「お父さんはどう考えるの?」
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●原子力の安全利用、という名目で研究が始まったのが日本の原発の原点です。
戦後間もなく昭和25年まで遡ります。GHQの命令で電気事業は国策民営会社に
任せる事が決まりました。電力王と呼ばれた松永安左衛門の努力あって、日本は
地域別の電力会社に分担する事になりましたが、地域独占とはいえ国策会社なの
で、完全な自由意志や経営決定権が当時からありませんでした。
現在、原発の停止問題が上がっていますが、当事者である東京電力や地域の電力
会社には「こんなにリスクが明らかな電気事業だから」、原発を停止する経営意
思決定は行えないのです。始める時もそうでしたが、事業のリストラとして原発
は考える事を許されず、安全で安価なエネルギー源として60年間続いているの
です。
●原発がないと電気エネルギーが困るという理由なら省エネ理論を知るべきです。
電気も熱もガソリンもすべてのエネルギーには法則があります。
アインシュタインが発見した、e=mc2
(エネルギーは質量と光速の2乗に等しい)がそれです。
つまり、質量=重量、光速=速度ですから、対象の重量を減らすか、運転速度を
下げれば良い。たとえばモーター・エンジンなら回転を2割下げると、
0.8*0.8=0.64 となって、エネルギー消費は36%下がります。
0.7*0.7=0.49 ですから、3割ダウンなら消費量は半分で済みます。
電気は照明と動力に利用していますから、LED照明で1/10、モータやエン
ジンの速度を3割落とせば消費量は半減で済みます。
更にあと10年経つと、団塊世代が引退しますから労働人口が2割減ります。
必要なエネルギーも4割不要となるわけです。だから慌てない!
●安全利用という名目が必要なのは、本当の目的を隠しているからです。原発を
持つ国々は軍事力として核兵器を保有するか、計画しています。燃料としてのウ
ランは天然資源としてそのまま、原発燃料には使えず、ウラン235の濃縮処理
が必要だからです。
そして、使用済み燃料にはプルトニウムという原料が生まれます。
ウラン235は広島原爆に、プルトニウムは長崎原爆の材料です。
原発の目的が安価なエネルギーではないことは、日本なら知らねばならない本質
です。
●なぜ日本に原発が54基もあるのか?その動機はどこにあったのか?すでに、
ウラン235もプルトニウムも十分にある?日本国内ばかりでなく、イギリス、
フランスに再処理委託として預けるほど保有しています。
日本は非核三原則(持たない、作らない、持ち込ませない)によって核兵器は作
らないけど、いざという時には製造できる技術と原料を確保しています。
それは、エネルギーの自給化という名目のもとに長く続けられて来ています。
●燃料として発掘されたウラン鉱石は、そのままでは使えずに濃縮処理によって
ウラン235の濃度を高め(0.7%まで!)、原発で使われます。(福島1、
2号機)使用済み燃料はプルトニウムを含みますから、再処理が必要です。これ
がウランとプルトニウムの混合体MOXと呼ばれる、これも原発の燃料です。(福島
3号機)さらに、高速増殖炉『もんじゅ』ではプルトニウムを自然増殖しながら
発電を行えますから、核燃料サイクルは永遠に続くのです。
●原発のエネルギー変換効率は30%と異常に低いので、100万キロワットの
発電機は200万キロワットの廃熱を必要として、海水を温暖化させて漁場を破
壊し、だから漁業権の補償に多額の経費を必要としています。
それだけでも、原発が安価な安定的なエネルギーとは言えないでしょう。
その他にも、地元には巨額な交付金と燃料税、そして使用済み燃料が保管されれ
ば、それは固定資産となっていますから、資産税が地元に落ちます。当然のよう
に、原発関連施設での雇用や事業が営まれる事で、過疎化地域が一気に元気な地
域となり、過疎地や日本各地での「出稼ぎ」が立地自治体では辞書からなくなり
ます。
●福島事故の経験から、原発が危険かといえば、それより危険な使用済み燃料が
あります。すべての原発にプールがあって、数十年間も冷却を必要となり、その
後は青森県六ヶ所村に送られて、そこで保管されます。再処理工場とは言うもの
の、もんじゅの停止によって、核燃料サイクルはすでに破綻。
世界でもTOO DANGER ということで、計画が中断しています。すると、六ヶ所村
にいつまでも保管される事となり、その後地層処分する計画になっています。
(地下300Mにガラス体として保管、1000万年もの管理が必要な地域は日
本にはありません。地層処分も破綻しています)
☆フィンランドはたった3基の原発燃料保管のために、オンカロという地層処分
施設の開発を始めました。あと50年で完成し、22世紀中に保管を完了して閉
鎖。その後10万年を隔離する計画です。・・・・映画「10万年の安全」をぜ
ひ観てください
●使用済み核燃料の処分やサイクルが技術的、現実的に破綻していることから、
原発を再稼働しても停止したままにしても、人類の危機はなくならないのです。
ですから、原発は事故があったから危険、事故が起きないように停止することが
安全につながる、という意思決定も誤りだという事が分かります。
怖いから反対、電気が欲しいから賛成、という短絡的な状況ではない事、まず知
っておいてほしいです。続いて、お父さんが知っておきたい原発問題を継続しま
しょう。途中、勉強会などでも発表して、知見を広めたいと思います。
4月26日池袋で戦略物流を考えるサロンを予定しています。
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