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■■□■■  物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃  

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□■■    2012/5/15   NO.472                        □□■

■■     『ようこそ、ルーキー君』みんな解決できるんだよ  □□■□

■      物流改善ヒントhttp://avance-tokyo.com        □□■□□

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■昨年大災害で失われた多くの魂と被害に遭われたみなさまへお見舞い致します。

そして今も全力で奮闘している全国の物流マンに深い敬意と感謝を致します。

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物流関連部門へ配属、入社、転職したルーキーのみなさんに、どうしても伝えた

いことがあるのです。それは、物流を知ることで世の中のすべての問題は解決で

きるということ。これははったりでも、まやかしでもなく、本当のことだと信じ

て欲しいのです。世界は生きています、生きるために動物は食べていて、人は生

きるために組織やシステムを駆使して、大量の情報を処理しながら日々判断を続

けています。仕事は人とものの組み合わせ、組み合わせはまた情報処理といって

も良いでしょう。人、もの、情報、これらに長けることとは実は物流なのです。

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●困っていること、悩ましいこと、理想と現実の間にあることを「問題がある」

と呼んできます。問題には原因があり、原因がわかれば対策が講じられます。す

ぐさま実行できない対策には、課題というちょっと長期や回り道の必要を整理し

なければなりません。

 

問題、原因、対策、課題という4つの切り分けができれば、すべては解決できま

す。そりゃ、直ちにというわけにはいきませんから、わずかの時間が必要でしょ

うが、「時間がない、足りない」という問題もまた解決できるものなのです。

 

●社会やこの世の中は「人とものと情報」の悩みにあふれています。人とものと

情報に慣れているということは、悩みが少なく、悩みを経験したからこそ解決す

る方法を経験しているともいえます。

 

物流には大量の要員が関わっています。当然扱うものはたくさんの種類や量のモ

ノばかりです。形のしっかりしたものから薄い伝票や紙、そのつど計測しなけれ

ば分からない放射能やガスの量であることもあります。そしてコンピュータに頼

らざるを得ないほどの高速、膨大な情報処理が欠かせません。

 

●多くの人、たくさんのもの、高速膨大な情報、これらを仕事のネタにしている

のが物流活動ですから、物流はすべてを解決できることになります。

 

人を動かしたい、モノを運びたい、情報を正確にこなしたい、みんな物流のテー

マだということから、始めてみたいと思います。

 

●売り上げが足りない、儲からない、という悩みや問題は多く聞こえてきます。

でもそのほとんどが原因を取り違えています。間違えた原因を設定して、結果的

に間違えた対策を講じているから、いつまでも解決できないのです。

 

物流活動ではどうしても量を上げてゆくことが、効率化や合理化、システム化に

欠かせないのですが、現在は価格が下がるデフレ異常事態が続いているので、販

売単価がどんどん下がっています。すると量はどんどん増えてゆくので、物流も

生産も忙しくてふうふう言いながら、実はちっとも売り上げに貢献していない、

という事態が日常茶飯事のように起きています。

 

価格を下げることが顧客というかお客様にとって、喜んでいただける最後の要素

なのか、喜んでいただいた証拠に売り上げが上がっているのか、何より顧客満足

経営は売り上げにつながらなければなりませんから、点検する要素はたくさんあ

ります。

 

●コストダウンや経費の削減についても、コストを生むのが仕事ならその人たち

のやり易さや喜び、満足感や達成感はどうなのか、という視点も大切です。

コストを下げるだけに走ろうとすると、何かを省いたり、忘れたり、やらなかっ

たりするトラブルが後を絶ちません。

 

距離を縮めることで輸送費用を削減しないで、強引な値引きや要求をすることは

無理があります。どこかで噴出すでしょう。

個数を減らさないでカウントコストを下げるなら、精度が下がったり、時間が延

びることになります。

 

自分のコストをただ単に他人の負担に置き換えるなら、社会的な不平等が生まれ

て反発や反動が起きかねません。

 

●物販や家計消費は日本の特徴です。GNPの6〜7割を小売業が稼ぎ出してい

る国はアメリカを除いて日本以外にありません。わが国は典型的な内需大国なの

で、物流活動も販売物流に長があります。

 

コンビニが元気でデパートが苦戦しているのは、消費者の動向が変わってきたか

らです。買い物に出かける時間と場面が極端に変わり、今では通勤通学のついで

やお茶の間のテレビの前、宅配便の玄関での売買が主流だから、通販や生協がど

んどん成長しているのです。

 

けれども、店舗小売額が通販小売額にシフトするだけなら、将来性はありません。

パイが切り分けられるなら、競争が激しくなる一方だし、料金競争、低価格に走

ることを止められないからです。

 

●小売業の問題解決は、売り上げを上げるために顧客が何を望んできるか、どん

なことに「買ってよかった」という満足感を覚えるかを真剣に考えなければなり

ません。

 

人口が減り、世帯数が逆に増えるような単身社会では、売れるものの単位や形が

変わってきますが、店では相変わらず昔の商品や表面的な新商品しかありません

これでは、過当競争から逃れられないでしょう。

 

商品やサービスを考えたり、作り出したり、管理したりする人の問題です。

多くの要員がばらばらのことを考えているから、統一も一貫性もなく商品が生ま

れてくるのです。ばらばらの好き勝手な作業を倉庫でしていたら、間違えだらけ

になりますね。

 

組織や会社人の問題も、実は物流での要員管理と似ていることに気づきましょう。

 

人モノ情報をどのようにコントロールするのか、まさに物流問題なのです。

 

 

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