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■■□■■  物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃     □

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□■■    2012/12/5   NO.492                        □□■

■■     『コミュニケーション技術』雑音情報の時代        □□■□

■      物流改善ヒントhttp://avance-tokyo.com         □□■□□

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物流とシステムに限らず、「不動産戦略」「人材開発」「国際ロジ戦略」「倉庫リノ

ベーション」といった多角的な紙面にします。

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■仕事に必要な資源は、人・モノ・カネ・情報。デフレ低金利時代では「返済計画が

きちんとすれば、資金の確保は容易」なので、利回り5%なら大金を集めることがで

きるのですが、普通には信じられないでしょうね。でも5%は太古の銀行から、言わ

れ続けた最低保証金利なのです。物流施設開発専門のJREITも配当5%を確保し

ていて、それなら事業を中断した方が良い、と判断する事業家も多いのです。

●モノと情報は人にまつわり、アイデアも設計図面も売れる商品も人のコミュニケ
ーションから始まります。企業は人なり、とはそのことを指していて、何より重要
なのはコミュニケーション能力です。でも間違いが多すぎる。勘違いです。

情報とは価値あるモノを選び出す能力のヒトが必要で、世の中には雑音情報が多す
ぎるほど出回っています。情報処理はコンピュータの事でしょうが、こちらも安く
早く手軽に利用することができる時代になりました。で、・・・・・どうするか。
やはり人のコミュニケーションに依存すること、大変な時代です。

●情報を集める、整理する、分析する、伝える、分からせる、忘れさせない。
知識や情報を伝達するために多くの手法や理論が紹介されてきました。

 

私のお気に入りは、クロード・シャノン『情報は興味を持つ者にしか伝わらない』

コンピュータ工学の偉大なる人物ですが、コミュニケーションおいてその重要性を
一言で言い切っています。見える化しても、見えない人には見えていないのです。
命令や指示、説明や解説では不十分で、人に行動を起こさせるような情報を伝える
には、人に関心を持たせなければならない。つまりは説得の要素、気づきのきっか
けを与えなければならないと説いています。

組織はシンプルな方針と命令によって、共通した価値観と行動基準に基づいていれ
ば、命令は実行され期待する成果が生み出されるはずです。ところが。

人は常に自分のことばかりを考えています。ヘンな意味ではなく、関心は自分にあ
り、他人までは興味が及ばないこと、心理学です。
だって、一番嬉しい感情は「自分の名前を呼ばれること」だからです。
3人称で語られる、あるべき姿だからがんばれ、などという命令に即応することは

まれです。

●身の回りの情報を興味関心でスクリーニングすることも心理学で、でなければ脳
はパンクするからです。瞬間の記憶も全部を覚えているわけではなく、生命の危険
というレベルから始まりスクリーニングを掛けています。

すると、命令や指示にも「あなたの興味が湧くように」という配慮や仕掛けが必要
となり、そうしなければ「忘れた、聞いていない、そうとは思わなかった」という
誤解や事故が起きてしまいます。

どうすれば正しく伝えられるか。興味や関心を持たせるにはどうするか。命令や指
示を確実に実行させるにはどうするか。・・・・企業組織論の原点にはコミュニケ
ーションの大切さがあるのです。

何度でも話せ、語りが必要だ、落とし込み、解説、説得、説教、危機感の共有化。
様々な語り口でコミュニケーションの話題が上がりますが、どれも正解からはほど
遠く、学説が繰り返されてきていました。

●山本五十六談『やって見せ、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば人は
動かじ』というのは、ミミタコほどに聞いてきましたが、実はその後ろに次のよう
な談話が続くことをご存じの方は少ないでしょう。

『話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば人は育たず。やっている姿を感謝
で見守って、信頼せねば、人は実らず』・・・・・・重い言葉です。

私はこの最初に現れる、<話し合い、耳を傾け、承認す>ほど理にかなった心理は
ないと思いました。
コミュニケーションという言葉を使うとき、ともすれば命令の形を変えた説教や説
得、繰り返しの洗脳のように使われている反面、「自分の名前を呼びかけてくれて、
話を聞いてくれることの実感という快楽」を忘れがちだからです。

●人の快楽は様々ですが、『私の話を心から聞いていてくれる姿』ほど感動的なも
のはないのです。反対されようが却下されようが、命令違反であろうとも自分の意
見に耳を傾けてくれる人に、人は信頼を寄せるのです。「私の話を聞いてくれない
人は、信用できない人物」なのです。

仕事や現場で100万語を費やして、当たり前の原則と常識に従った命令が繰り返
され、業務の遂行が行われているはずですが、その実聞いていない、理解できない、
そうとは思わなかった、・・・などという事件が起きています。

ミスや事故、失敗や事件の原因にはコミュニケーションの欠落があり、常に再発防
止のための同じようなコミュニケーションの強制が行われてきました。
聞くより話す、寄り添うより突き放しての号令というのがそうです。

●聞かせるには興味関心をもたせるような資料と発話が必要だし、相手から信頼と
信用を勝ち取るためには、あなたの話を聞いている という態度と姿勢が欠かせま
せん。

コミュニケーションの失敗は毎日起きており、反省もされながら同じような繰り返
しに陥ってしまってはいませんか。
目と耳が二つあり、口が一つしかない、人体の構造を改めて考えてみると、聞くこ
との大切さが分かると思うのですが、いかがでしょう。

何より、山本元帥の言葉に後半があったことを改めて確認しておきたいもの
です。

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