物流改善のヒントと最新の現場動向を紹介します。業種を越えた改善手法や最新
の理論と手法を物流現場に導入することができます。
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■■□■■  物┃流┃現┃場・見┃た┃ま┃ま・感┃じ┃た┃ま┃ま┃   □
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□■■    2013/1/25 NO.497                 □□■
■■     『危機感って、観察のこと?』人材育成の心得    □□■□
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■良くない話には尾ひれがつくもので、外部環境や景気については誰もが語りま
す。景気がどうなるかを聞くだけで精一杯、ちっとも心地よくないのです。アレを
しよう、これがだめだ、これからもっとひどくなる。だから危機管理能力を高めて
おけ、だって、確かに世界同時不況だったはずなのに、お隣中国は沸騰しているよ
うです。出遅れた感じのある我が国産業も見本市やニュースで必死にEU連合など
と渡り合おうとしています。しかも、海外を日本のマーケティングによって取り込
む事が成長戦略というのは、ちょっと不思議な気がします。
外地で稼いで日本に持ち込む、っていうことは為替問題を大きくするだけだから
です。

●日本に取り残されて現場を守る物流マンと新規開拓に走る海外営業は、遥かに
聞こえるアジアへの憧れが募るばかりです。外地へ出向くのも、時々なら出張で
家族も許してくれそうですが、駐在勤務や現地事業所の立ち上げとなると、会社
の論理と家族の価値観が揃うことはありません。
自ずと若い頃の「ワタシと仕事とどっちが大事」の想い出がよみがえりながら、
空港に向かうのはあまり元気がわくものではない。

こういう景気だからできることは限られてきます。取りこぼしのないように現場
を磨き、物量の減る得意先にも可能性や関連性、応用の効くようなサービス事業
を探し出さねばなりません。聞いても辛い、確かな話はどこにもありません。
が、誰もが気づいていて、あったら良いなのサービス事業はすでに尽くされてい
ます。

競合が競争を駆け抜けて行く時、後ろから眺めてみると、自分が及ばずに諦めら
れることがそんなに多くあったのだろうか。気付かなかった、うまいこと考えた
な、そんなやり方もあったのか、・・・・600円のジーンズを企画して売り抜
けることができたら、賞賛よりも発見の裏技に脱帽です。

●競争の秘訣は執着心と言えるでしょう。アスクルがあんなに伸びるなら、最初
から数倍の規模があったコクヨ(だって国の誉って名称ですから)が最初にスタ
ートしていたはず。出遅れは周回遅れになって、挽回が大変。先駆者利益とは確
かにあります。
無店舗通信販売の自動車保険や銀行業だって、まさか外資や流通業に負けるとは
思いもよりません。よって、出し抜くには必死に顧客を観察して、不合理をなく
し、標準化のシステム思考で事業を再構築することが勝ちなのです。

ユニクロモデルはSPAとして解説されていたのに、あらゆるメーカーが取り組
みを遅らせています。流通構造を温存すれば、物流がムダとみなされてしまいま
す。時代に必要なリーダーシップや先見性は、観察にあります。「信じて疑わず」
に突っ込んでいくのではなく、羊飼いのシェパードのように外部と内部の動きを
見ながら、後ろから眺めて見ると先が見えます。

●物流は顧客財布と接点を持つセンサーであれば、変化や兆候にも気づき、それ
が営業の判断と企画に連動して、新しい商品サービスが生まれることになる。値
下げの情報をどれだけ集めてもそれはどうか。顧客を見なければならない。
生産財は軒先納品が当たり前だったが、引取りのトラックを寄こしてでも巡回配
送にこだわれば、生産工場は止まらずに済んでいるのです。
納期を守らなければ工場が止まるというのはウソで、工期と物流が連動すれば納
期がかかってもコストが下がるのは、新しい理論と発見でした。

在庫がなければ売上が上がらない、というのもウソで、在庫削減と利益率は逆方
向のグラフに示されること、『ザ・クリスタルボール』に描かれた不思議な光景
でした。よって、我々の不安は気づかないその態度にあるから、成功は執着心
と断じて言えるのです。

●物量が減る・・・・増えて増えて仕方のない貨幣と資源化可能のごみ、そして
労働者。更には多くの金融機関が投資先と回収計算のプランがない、と嘆き貯金
は金庫に眠るのです。量の科学が物流なら、もっと執着心に気づくことがないか。
ひとりで悩むなら、集合知識を発揮できないか。チームで当たれば何か見つけ出
せるだろうと思いながら、会社を振り返ると同色同サイズの規格社員ばかり。

●アイデアを育てるのに秘訣は3つ。育児や教育の原則です。

 1 ほめる
 2 叱らずに怒りの理由を伝える
 3 待つ

営業成績が不振に責めても言い訳しか出ません、現場の暗さにカツを入れても響
かない。見るべき方向は社外にあり、市場にあり、顧客の様子にあるわけです。
誰かが気づくまで、そこには変化はありません。見ても見えない、聞いても聞こ
えない状態がいつもだからです。

おかしいな、なぜだろう、どうして・・・・・疑問と好奇心と正しい質問が、危
機感より大切です。今、必要なのは好奇心でなくてはならない。

●営業は売るのではなく買わないで済ませるソリューションを顧客に提供しなく
てはなりません。購買代理人だからです。物流は運ばないで済ませることを考え
なければ、効率化にはなりません。仕事が減るって?新しいサービスを生み出す
ことが競合との競争に必要なことなのです。同じことをするなら価格でしか競争
できず、そこに勝算はもうなくなりました。

危機感より好奇心。下を見て粗を探すより、隣を見てその理由を考えてみよう。
なぜ続いているのか、どうしてウチではなかったのか。必要改革はキモチにある
 
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